今回は耳かけ型補聴器のご紹介です。
耳かけ型補聴器は名前の通り、耳の上に本体を掛けて使用するもので、現在日本における総出荷台数の約3分の2は耳かけ型となっています。
以前はBTEと呼ばれ写真左のような比較的大きな本体に、フックと呼ばれる半円のような物の先にビニール製のチューブをつなげて、シリコンの耳栓又はイヤモールドと呼ばれる誂えの耳栓をつけて使用するのが一般的な耳かけ型補聴器でした。
今主流となっている耳かけ型補聴器はRICタイプと言って、レシーバー(スピーカーの役目)を本体に組み込むのではなく、細いワイヤーでつないで耳の穴に入れて聞くタイプです。補聴器本体は同じく耳の上にかけて使いますが、レシーバーが外に出た分本体が小さくなり(写真右の小さい方)軽くて目立たなくなりました。
耳あなを完全に塞いでしまわないオープンフィッティングが可能になり、初めて補聴器を始められる方や、自声がこもりやすい方にとっては着け心地の良い補聴器となっています。
耳かけ型の長所は軽度難聴から重度難聴まで、幅広い聴力の方に適応すること。耳あな型に比べて本体や電池が少し大きくなるので、扱いや管理がしやすいこと。器種によってはボリュームやプログラムスイッチが始めからついているので、自身で音のコントロールがしやすいこと。防水・防塵性能が向上し、汗にも強くなってきたこと。耳の手術歴のある方も使用できる可能性があることなどです。
短所は、メガネとマスクと耳かけ型補聴器を同時に使用した場合に、補聴器が外れやすくなってしまうこと。動きの激しいスポーツなどでは、耳あな型に比べると安定性にかけること。従来型(BTE)のものは少し目立ってしまうことなどがあげられます。
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